フラメンコをこれから先も続けていきたいと思った時に考えるのがフラメンコシューズの購入。
オーダーまで行かずとも良い音が出る、自分の足にフィットするシューズが欲しいと思うはずです。そんな時、数あるメーカーの中から何がいいのか判断できないですよね?私が購入した靴の中でわかる範囲で書いていこうと思います。最近の靴は販売経路も増えてきて市販品も革の色が豊富で見ていて楽しいですね。
メーカーによってサイズ表記も大きさの幅も違いますのでウェブショップで注文するのはお勧めしません。安いものではないので実際に履いて購入するのをおすすめします。
おすすめの形
個人的には紐で調節できるタイプがホールド感があっておすすめだと思います。ベルトがゴムになっているものは安価ですがすぐ伸びるのでやめた方が良いと思います。ベルトタイプであれば皮のベルトをおすすめします。ただベルト部分も消耗が激しければちぎれたりします。穴の位置がしっくりこなかったりというパターンもあります。私は足が薄過ぎるので穴を自分で開けました。
サイズはかかとがカパカパしないピッタリサイズが良いです。ゆるい靴ではタコンがうまく打てません。さらに土踏まずの位置が合っていてホールド感があるものが良いです。
シューズメーカー
サリダ
入門で続けるかどうかわからない方は販売会に行くと日本人の足型に合うサリダをお勧めされます。でも、やっぱり足の形が合わなければすぐ買い換えることになるので自分の足の形に合えば他メーカーよりはお値打ちに変えます。足の幅の広さが日本人向きで値段が安めなのでという理由です。
オスーナ
皮が柔らかめで幅広、つま先が浅め、甲高、外反母趾の方
私は始めた頃、安いという理由だけでオスーナを購入しましたが、私の足は甲が薄く幅も細いのでオスーナは幅広すぎて皮も柔らかく、靴の中で足が遊んでしまいすぐに買い替えました。
ベゴーニャセルベラ
幅広ならベゴーニャというメーカーもあります。つま先までが短いので足の指が長い方には不向きかもしれませんが皮が柔らかいので足馴染みは早いと思います。私は冬になると足が痩せてスカスカになるのでむくむ夏にしか履けません。かかとの材質が柔らかいのか音が柔らかい気がします。デザインが豊富で個性的なスタイルのものがたくさんあります。
ガジャルド
老舗ガジャルドは作りやメンテナンスにおいてプロの信頼が厚いです。幅広、細身タイプがあります。私の履いているものはあまり土踏まずのホールド感は感じられません。私は甲が薄いのに親指が長く上を向いているのでつま先の高さを出してもらいました。作りが頑丈なのか自主練でしか履いてないだけだからか6年くらい使っています。そろそろベルトの付け根が破れてきました。
セノビージャ
セノビージャはデザインがオシャレで人気があります。スタジオメンバーは土踏まずのホールド感がいいという理由で履いている人が多いメーカーでもあります。日本仕様はつま先が四角い作りでスペイン仕様はつま先がシャープなデザインになっています。幅広や細いもの、タイプ別であるので合ったものを選ばれると良いと思います。音は低くて良い音が出る気がします。
アントニオ・ガルシア
老舗アントニオ・ガルシアはタコンのデザインが素敵で私にとっては憧れのメーカーです。幅広や細めタイプ別であります。私にはつま先が薄かったのでリペアショップで上げてもらいました。
ドン・フラメンコ
普通幅で指が長く親指が長い方はつま先が長めのドン・フラメンコ。土踏まずの幅が細く作ってあり、ホールドされた感じが良いです。皮が硬めで頑丈だと思います。デザインは少なめですが蛇革などのオーダーサンプルが豊富でした。
ブレリア・サパトス
私は持っていないのですが、普通幅で甲が薄い方には土踏まずのアーチが高いブレリア・サパテスだと足が前に滑らずにホールドされると説明されました。試し履きで指が長い私にはつま先の長さが足りず指先があたり、購入には至りませんでした。デザイン性はとても良いです。
メンケス
足幅が細く親指が長い方はメンケス。プロのダンサーが皮が固く頑丈で重たいが長く持つとコメントしていました。作りが細く幅広設定でも日本人には細めとのことです。私はメンケスの皮は柔らかく感じ、ドン・フラメンコの方が皮は分厚くて硬いと感じました。デザインはあまり豊富ではないのですが私の足には一番しっくりきました。
取扱店について
イベリア
取り扱いメーカーが多い販売店はやはりイベリアだと思います。イベリアは日本各地を販売会で回るため、実際に試着して自分の足に合うものを購入する事ができます。本気で購入する気があればスタッフの方にもどういう靴が欲しいのか、自分の足のタイプや悩みを伝える事ができるので最適なメーカーを選んでもらえるのではないでしょうか?革の色が選べるオーダーも受け付けています。
- サリダ
- アマジャ
- オスーナ
- ドン・フラメンコ
- ブレリアサパトス
- メンケス
マリキータ
ベゴーニャセルベラはマリキータというお店の販売会で試し履きができます。オーダーもできるはずです。
ガジャルド原宿店
ガジャルドはチャコット原宿店が取扱っています。私はスタジオを通してオーダーしたのでチャコットのオーダーがどのような感じかは分かりません。
セノビージャハポン
セノビージャハポンは南新宿に取扱店があります。ウェブショップもありますが試着をお勧めします。
マンサニージャ
アントニオ・ガルシアはマンサニージャが取り扱っていますので販売会で見ると良いと思います。
タコンの高さなど
ヒールの高さ
オーダーでは3.5センチから7センチまで色々なヒールの注文ができますが、あまり低いのも高いのもタコンが打ちにくいので5センチくらいがちょうど良いかなあと思います。6センチのヒールから5センチの靴にした時にタコンの距離感が違うので調整を意識しないとカスって音が出なかったりします。足にダメージがある方は低めの方が楽かもしれません。
ヒールの装飾
ガジャルドの職人さんにオーダーした時、ヒールには皮を貼らない方が音はいいよと言われました。ヒールの材質で音が柔らかかったり、鉄板のような音だったりします。最近はヒールの木目にオシャレなペイントをほどこすメーカーもあります。
ヒールの形
・クラシコ:音と見た目両方兼ね備えたクラシコ。安定感があり、見た目も重視したデザイン。
・クバーノ:音重視なら床との設置面積が大きく、ヒールが太いガッチリした作りのクバーノ。
・カレーテ:見た目重視派。ヒールの形がおしゃれ。軸が取りにくいのでブエルタ時に注意が必要。
まとめ
靴はプロにとっては必需品。お稽古の方には高い買い物です。私も長い間1足のみでしたが打ち込むようになったらいろんな色が欲しくなったり、いろんなメーカーを試してみたくなったりしてお金を使う用途がフラメンコメインになる時期がありました。
やっぱり購入するからには買って後悔しない選択をして欲しいです。
- 納得いくまで試し履きする
- 自分の足の形にあった、長時間はいても苦痛に感じないものを選ぶ
- ヒールの高さと形を決める
とっておきの靴と出会えるといいですね!
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